人々が集う開かれた 寺をめざして

2003年9月20日大本山總持寺を送行(そうあん)し、私は少ない荷物、脚絆姿でこの曹源寺に入山、住職の任に就きました。
翌2004年7月に新潟豪雨(7.13水害)、同年10月に新潟中越地震、更に豪雪と、この地に災害が重なりました。
現代社会は、地震、異常気象等の自然災害の他、環境問題、国際間の摩擦、紛争、戦争、エネルギー・核、そして少子高齢化・・・と、私たちの解決すべき課題が積層してきています。

曹洞宗の教えは、坐禅を主として修行に励み、世界平和を願い、人々が互いに慈みあい、豊かな社会を築くことを目的としています。

曹源寺も度重なる自然災害により方々傷んだのを、檀信徒の皆様の協力もいただき、近年少しずつ修復、改装増築して参りました。

幸い広い本堂の他、たくさんの部屋ができましたので、皆様に活用していただいております。
寺というものは、地域の方々が気楽に集まり、お互いの和を拡げられるよう、皆様の生活に寄り添える場、存在であることがその機能の理想であると私は考えています。

そして曹源寺には、ここで紹介していますように、本堂を中心に、仏像、木彫、書画といった数多くの寺宝を蔵しております。これらは江戸末期に制作されたものが多く、住職の私自身興味が尽きません。
地域の方のみならず、遠方の方にもたくさんいらしていただきたく、開かれた寺、皆様から愛される寺をめざし、精進を重ねて参る次第です。

合掌

寺倉 昭雄

曹源寺二十九世住職

寺倉 昭雄( てらくら しょうゆう )

慈海(じかい)

昭雄

  • 1949年 岩手県宮古市(旧 川井村)生まれ
    仏門を志し久昌寺(岩手県盛岡市)
    て得度
    駒澤大学仏教学部仏教学科卒業
    大本山總持寺(神奈川県横浜市)、
    吉祥寺(東京都文京区)にて修行を積み、
    2000〜2003年(平成12〜15年)
    大本山總持寺「維那」(いのう)
  • 1979年 正教師
  • 1980年 千壽院(埼玉県川越市)住職
  • 2002年 准師家
  • 2003年 曹源寺二十九世住職に就任
  • 2006年 権大教師
  • 2008年 長國寺専門僧堂「後堂」(長野県松代町)に就任、今日に至る